剣士の想いと癒しの術

691 名前:剣士の想いと癒しの術[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 00:56:14 ID:JvKoGLmD0
>>650の続きを捏造したので投下
軍師がアナルを責められているので、駄目な方スルーよろ
692 名前:剣士の想いと癒しの術1[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 00:59:45 ID:JvKoGLmD0
直江大和が椎名京を相手に死闘を繰り広げていたころ、黛由紀江はファミレスで友人と語り合っていた。
ただし大和田伊予だけでなく、いつの間にか仲良くなった不死川心の姿もあったりする。

「ところで、まゆっち、直江先輩と上手くいってるの?」
「え?はい?」
「そうじゃの。此方も詳しい話を聞きたいのじゃ」
「…でも、私などでは」

視線を落とし、もじもじとし始める由紀江。
そんな彼女の様子に庶民向けの大味なショコラケーキを上機嫌に満喫していた心が、真剣な眼差しを向ける。
「まさか眺めるだけで終わらせるつもりではあるまいな」
「で、ですが。大和さんには百代先輩も辰子さんも、京さんもいますし…」
「黛。友として言わせてもらうが、そなたは相手の懐に飛び込む勇気が些か不足しておる。…これは此方も同じじゃったが。
 礼を弁えておるのはそなたの美徳じゃが、過ぎた分別は壁となる。いっそぶつかってやれ。
 何より武士(もののふ)が戦わずして逃げることなぞ、己の魂が許さぬのではないのか?」 

あんみつに至福の表情を浮かべていた大和田伊予は、思わず驚きの表情を隠せない。
「おー。不死川先輩って結構、格好良いこというんですねー」
「そうじゃろ!?そうじゃろ!?苦しゅうないから、もっと此方を崇め、讃えるのじゃ!」

調子に乗り始めた心の姿があったが、由紀江は己の思考に没頭していた。
「…立ち向かう、ですか。…大和さん」
静かな、だが決意を秘めた呟きは川神の夜空に消えていった。
693 名前:剣士の想いと癒しの術2[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 01:03:20 ID:JvKoGLmD0
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俺の部屋の真上に位置する、島津寮の202号室。まゆっちの手を借りて京を布団に寝かしつける。
寝息が深く安定していることから、今夜中…むしろ明朝以降も暫く再襲撃はないと考えて良いだろう。
この事実に安心し、ふとため息を吐いてしまったところをまゆっちに聞かれてしまった。

「随分とお疲れの様ですね、大和さん。お茶をお出ししますので、休んでいかれませんか?」
「お願いしようか」
正直、かなり助かる。京に襲われてから水分は絞られるばかりだったからなぁ。

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三杯目のお茶を飲みながら、この数日、寮に不在だった理由とここまで疲弊している原因をまゆっちに話す。
目を丸くして驚いていた彼女だったが、しみじみと感想をこぼす。

「京さんのご様子から、只ならぬ事に巻き込まれて居る気はしていましたが…。よくそご生還なさいました」
「…はは。流石に死ぬかと思ったけど」
「…むしろ今も相当に危険な状態ではありませんか?顔色、かなり悪いですよ」

そして何かを考え込むように黙ってしまった、まゆっち。
時折赤面しつつも、決意を秘めた眼差しでとんでもない提案をしてきた。

「…大和さん。私は武芸の技だけでなく、身体を癒す術も母から伝授されております。
 川神院に伝わるような整体ではなく、………房閨術ですが。
 大和さんがお嫌でなければ、いかがでしょうか?」

「ぶふぅ!?」
大人しいまゆっちから想像を絶する斜め上な言葉が紡がれた時、俺はお茶を噴くと言うベタなリアクションしかできなかった。
何割かは気道に入ったらしく散々むせることになったが、まゆっちが優しく背中を摩ってくれた。

「げほっ…。しかし房閨術って…。フィクションの中の話だけじゃなかった事に驚きだ。
 でもさ、まゆっち。流石にそれは頼めないよ。…こういう事は本当に大切な人にしてあげないと」
694 名前:剣士の想いと癒しの術3[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 01:06:42 ID:JvKoGLmD0
大変に魅力的な提案だったが、やっぱり駄目だろう。嫁入り前の女の子なんだから、もっと自分を大事にしなきゃいけない。

しかし、提案を否定されたまゆっちは、より強い光を宿した瞳で俺を見つめたままだ。
「私は、大和さんの事をお慕いしております。ですから、どんな形であれ大和さんに抱いていただけるなら、望外の喜びです。
 …浅ましい女と軽蔑なさるかもしれませんが、それでも大和さんのお傍において頂けるなら」

「本気…なんだね?」
「はい。身も心も、大和さんに捧げたいです」

どうしようもなく彼女が愛おしくなり、強く彼女を抱きしめ口付ける。
彼女の腕はおずおずと俺の背中に廻り、抱きしめ返してくれた。

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「…ただ、気分は乗ってきたかもしれないけど、コッチは厳しいかもしれない」
お互い全裸になって相対した訳だが、やっぱり俺の息子は瀕死なようである。
…三日三晩の後、一日のインターバルを置いて京との死闘だからなぁ。

「問題ありませんよ。…我に秘策あり、です」
まゆっちの左手が、彼女の秘裂に伸びる。
自慰でも初めてビジュアル面から高ぶらせてくれるのかと思いきや、そうではなかった。
幾度か指に自分の愛液を絡めたまゆっちは俺との間合いを一気に詰める。
「ま、まさか…?」
「直腸側から前立腺を刺激させて頂きます。…楽にしていて下さいね」

将に神速の一撃だった。
「アッーーーーー!!」
お、俺が…。アナル軍師と呼ばれたこの俺が、菊門責めを受けている…だと?
いや、まゆっちの事だから、悪意や制圧欲など微塵もないだろう。
差し込まれた指も彼女が自身の蜜で丹念に濡らしていてくれたお陰か、特に痛みを感じずに済んだ。
しかし、この性的知識量は凄いな。…実は彼女、オープンスケベな京とも渡り合えるムッツリさんかもしれない。
695 名前:剣士の想いと癒しの術4[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 01:09:06 ID:JvKoGLmD0
そして、空っぽになったはずの俺の分身も力強く蘇る。
「……お、大きい、ですね」
「そ、そうかな。ありがとう」
耳年増な彼女にしても、戦闘態勢に入った現物は初めて見たのだろう。
「そ、それでは癒させていただきますね」
ただし、直ぐに気を取り直して向き合うまゆっち。…健気だ。

「っ。くぅ」
「だ、大丈夫か?まゆっち」

まゆっちの胎内が俺を受け入れる。
初めてだった彼女の中は狭かったが、射精感がこみ上げないよう、刺激を与えないよう、まゆっちは静かに腰を沈めてくる。
「…ん、ふぅ。…大和さん」
…なんだコレ。繋がった所から暖かい何かが俺の中に入ってくる。
俺の目にはまゆっちの秘所から溢れる蜜と、破瓜の血が流れているようにしか見えない。
きっとこれらを媒体に彼女の気そのものを送ってくれているのだろう。

「大和さんは、私に身を委ねていて下さい。無理に出す必要もありません。
 今はただ、鼓動を整えることだけに集中して下さい」

この間も、彼女の手は俺の身体を解きほぐすように常に動き続けていた。
まゆっちが全身を火照らせ、息を荒げ、珠の汗を浮かせる。
しかしこれは気を送る作業に起因するらしく、彼女の腰はほとんど動いていない。
先日までの姉さん、辰子との交わりや先ほどまでの京との交わりと比べると、驚くほどに優しく、穏やかだった。
696 名前:剣士の想いと癒しの術5[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 01:27:59 ID:JvKoGLmD0

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俺の顔に血色が戻ったことを確認して、まゆっちは身体を離す。
大きく肩で呼吸していたが、数回の深呼吸で息を整える辺り、やはり一角の武芸者なのだろう。

「…本来なら、明日の朝までまゆっちに腕枕をしてやりたいところなんだけどな」
「気になさらないで下さい。今の大和さんに必要なのは休養です。
 …でも、次の機会にはよろしくお願い致しますね」
少し寂しげに微笑んだまゆっちが、甘えるように俺の胸に顔を埋めてくるまゆっち。
「約束するよ、必ず。…次が、いつになるのか判らないのが悲しいところだけど。ちゅ」
「ん、ちゅ。はい。大和さんを信じて、お待ちしております」
少し長めのキスを交わした後、俺は彼女の布団を抜け出す。
俺が部屋をでるまで、まゆっちは三つ指を突いた姿勢で送ってくれた。

改めて102号室に戻り、己の布団に包まる。京の残り香も感じるが、流石に今日は打ち止め。
だがまゆっちのお陰で、澱のように蓄積していた疲労はほとんど抜けており、やがて心地よい睡魔だけが訪れる。
『インフルエンザ』が原因の公欠は残り2日。コレだけの時間があれば療養期間内に『全快』まで持っていけそうだ。

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『大和さん。お弁当を作りましたのですが、いかがでしょうか?』
ああ、頂くよ。…軽い気持ちで返事をした俺だったが、これが思わぬ事態の引き金となった。

昼休み、フタを開けて出てきたのはデンプでハートを形どった、いわゆる愛妻弁当。
「おぉ!!?これは!!?」
「なんてベタな!!…まゆっちもやるなぁ」
周囲がどよめくが、それをかき消すように爆発的な殺気がこの教室を覆った。
「くく、くくくく。…まゆっちからの宣戦布告、この椎名京、受け取った」
やっぱりこの日も激しく立ち上る不動明王のオーラ。
今日の昼休みも2Fは静寂に包まれており、2Sの生徒は心置きなく勉強に打ち込めたとか。
697 名前:剣士の想いと癒しの術5[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 01:30:15 ID:JvKoGLmD0
一方、1Cの教室。黛由紀江に加えて、最近親しくなった武蔵小杉と囲んで昼食をとっていた大和田伊予は、上機嫌な友人に気付く。
「ん~?何かまゆっち、機嫌よさそうだね?」
「そ、そう見えますか?…実は、大和さんにもお弁当をお渡しして来たのですが、思ったよりも良い味付けが出来てましたので」
「プッレーミアムな展開ね!…ということは、川神先輩や椎名先輩と勝負するってこと?」
「はい。今日のお弁当も宣戦布告も兼ねてますから」

一点の曇りもない、穏やかな笑顔。この微笑に、武蔵小杉は今までに経験した事のない恐怖の慄いた。
大和田伊予は特に気に留めた様子は無かったが、小杉には嫌と言うほど感じさせられている気の高まり。
その像たるや、阿修羅。その力は人智を超え、仁王や不動明王の属する天部衆よりも遙かに獰猛な戦神。
普段は鞘に納まり、刀袋に包まれ、さらに厳重に施錠管理されている黛由紀江の闘志が、鯉口を切っている。
この闘志は鞘走られた時、この学校はどうなってしまうのか…。
自分はとんでもない相手を見下していたものだと、背中に冷たい汗が流れる。

この尋常無い勢いで燃え上がる闘志に目を細める老人。
「…炎が、燃え上がっておるの。この愛の炎は一体なにをもたらすのやら」
放火したジジイ本人は全く何食わぬ顔で校舎を眺めていたりする。
「ワシも若かりし頃は…ふぉふぉふぉふぉふぉふぉ」

ジジイが過去を振り返っている頃、直江大和は必死に策を練っていた。
川神百代に板垣辰子、椎名京に黛由紀江。この先、一手でも間違えたら取り返しの無い事態になる。
『し…死ぬのか!?俺は死ぬのか!?…まだた!まだ終わらんぞ!!』

川神を包む愛の業火。この真っ只中を切り抜ける策を、直江大和は見出せずにいた。

<了>