憤怒の炎と不動の愛

633 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/10/27(火) 01:48:06 ID:2NnucaDB0
ツンデレヒロイン、人気過ぎて吹いたwwww

妙に京さんの人気があったから>>590前後の彼女の挙動を捏造したので投下
634 名前:憤怒の炎と不動の愛1[sage] 投稿日:2009/10/27(火) 01:50:22 ID:2NnucaDB0
自室にて読書をしていた私は、大和の気が、強大な二つの気に挟まれた事を察知した。
これだけ大きくてダダ漏れな気配を放つ人物は、モモ先輩と胸がメロンのあの女くらいなものだろう。
そして人物の組み合わせと進行方向から、きっと向かう先は川神院と推定。
板垣辰子単体ならば非常な脅威だが、モモ先輩も一緒ならば、互いに牽制しあうことで特に深刻な事態にはならないだろう。
ただし間違いなく疲弊しており、仕留められる確立は普段の数倍から数十倍まで期待できるかもしれない。
大まかな戦略が立ったところで、遅くとも日付が変る頃に大和が帰ってくると狙い、作戦計画を立案する。
今読んでいる『幼馴染の逆襲・アナタは私のモノなのに!!(御仏蘭西書院)』を参考にするのもアリかも…。
ともかく、今はまだ慌てるような時間じゃない。

シャワーを浴び、念入りに身体を洗う。この先の事を考えていると乳首が立ってきたが、ソロ活動は自制しておく。
ちなみに脱ぎやすいようにパジャマではなくバスローブに身を通し、彼が戻ってくる時を今か今かと待ち構えた。
それなのに10分経ち、30分経ち、ついに1時間が経過した。
…おかしい。私の推理では既に15分以上も前に心身共に弱りきった大和が帰ってきているハズなのに…
一晩中、大和の部屋の扉が開く気配を待ち続けたが、結局、彼が帰ってくることは無かった。
…私の計算になにか誤算があったのだろうか?

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翌朝、2-Fのクラスにてワン子を捕まえて尋問する。
「大和?昨日の夜から、お姉さまと修行してるわよ。あと板垣辰子も一緒に」
やっぱり川神院に居た。…でも修行?あれだけ力量差があるから、モモ先輩相手の組み手など大和に務まるハズも無い。
かといって座禅を一緒に組むだけなら、別の適任者が幾らでも思いつく。
「アイゼンノギョウって言ってたかな?なんだか修練堂に曼荼羅を書いて、その上に布団を敷いていたけど」
アイゼン?…曼荼羅?……まさか、愛染明王の事?
愛染明王って愛欲を悟りに変える仏の筈だけどその行ってことは……まさか!?
635 名前:憤怒の炎と不動の愛2[sage] 投稿日:2009/10/27(火) 01:51:57 ID:2NnucaDB0
「お姉さま、二人と一緒に三日三晩、お堂に篭りきるんだって。
 アタシも参加したかったのに、ルー師範代にまだ早いって止められちゃった…」
大和は大丈夫で、ワン子には『まだ早い』……。……散らばったピースが嵌ったそんな感覚があった。
三日三晩、密室の中にある布団の上で、愛欲を高めあう修行……?
……なんて羨ましい修行をぉぉぉぉ!!!モモ先輩、ズルイ!!板垣辰子コロス!!
そしてきっとデレデレしているであろう大和も、絶対に許せないんだ!!必ず奪い返す!!性的なモノも含めて!!

「ひっ!?み、京…?」
「うわ!?なんだ!?」
「うぉぉ!?なんか鬼っぽい何かがみえるぞ!?これヤバくねぇか!?」
「…ふ、不動明王だよ、ガクト…」

ワン子を始め、周囲に居た人たちが急に離れた気配がしたが、そんな事など今はどうでもいい。
私はこの激情を押し殺すことに、ただただ専念していたから。
やがてHRが始まったが、大和は『インフルエンザで公欠』との連絡があった。
…こんなレベルの情報操作となると、やはり川神のジジイも絡んでいるのは間違いない。むしろ黒幕か?
しかし『インフルエンザ』ということなら都合がいい。一週間も療養期間が与えられるわけだから。
大和達が行に費やす時間は3日間…。もう1日は疲労で動けないだろうから、残りの期間に、この借りは返す。

「くく…。くくくく…………」
HR中にも関わらず、思わず笑い声が漏れてしまい、梅先生と目があう。
しかし目を逸らして何も言ってこない辺り、先生は干渉してくるつもりが無いのだろう。
今日の時間割では、真面目に耳を傾ける教科は無い。じっくりゆっくり、大和が帰ってからのプランを練るのも悪くない。
そう、私は待って耐えられる女。啼くまで待とうホトトギス。さぁ、どう啼かせてやろうホトトギス。
「ふふ……ふふふふふふふふふ………」
HRが終わっても妙に教室が静かな気もするが、考え事をするには好都合だった。
636 名前:憤怒の炎と不動の愛3[sage] 投稿日:2009/10/27(火) 02:00:12 ID:2NnucaDB0
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やがて大和が連れ去られてから5日目の朝。
行の期間は昨日までのはずだが、予想通り彼は帰ってこなかった。
…きっと疲労のあまり川神院で一日中寝ていたのだろう。…おそらくモモ先輩と板垣辰子に腕枕をした状態で。
改めてふつふつと怒りが湧くのを感じるが、この思いも想いとして上乗せして、大和へ物理的、主に性的にぶつけるために溜め込んでおく。
ちなみに感情以外の別の物も溜まりに溜まっている。詳細を知ってからは、日課の自慰も絶っているし。
朝食に麦とろ飯、昼ごはんにニラレバ炒めとニンニク唐揚、夕食にはホルモン鍋を食し、更にマムシを漬け込んだ川神水も飲んでおいたし。
ふふ……ふふふふふふふふふふ…………。………凄く滾ってきたみたい。

私は大和の部屋で彼を待つ。お風呂も済ませたし、布団も敷いた。
小笠原さんからおススメのアロマキャンドルも焚き、ムーディーな雰囲気も作っておく。
準備を整えて待ち構えている内に、島津寮の玄関が開く気配。間違いなく大和の気配。
時は来た……。椎名京、いざ、参る!!

<了>