***龍虎乱舞 #pre{{ 495 名前:龍虎乱舞[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 01:16:18 ID:ZV95YCN30 >>151の続きを捏造してみた 百代と辰子、強敵と書いて友と読む位に仲良くなったと勝手に想定 }} #pre{{ 496 名前:龍虎乱舞1[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 01:18:19 ID:ZV95YCN30 カーニバルの騒動から随分経ったある夜。 とある少年院で面会を終えた男が、己の住まいに歩を進めていた。 「『私達が娑婆に出ている頃には、少しでも良い世界にしている事を期待しています』か…。 …これは九鬼にも負けてられないよな」 かつての志を取り戻した少年の名は、直江大和。自身の夢と野望を胸に、勉学に鍛錬に打ち込む日々を過ごしていた。 今日も充実した一日を過ごせた…。そう思い返しながら部屋に戻ると、なぜか剣歯虎が居た。 「なんでさー!?」 なんかゴロゴロしてたので、見なかった事にして回れ右した。いやこれは疲れ目だ。アントシアニンが足りてない。 ドアノブを静かに閉め、玄関までの障害部を目視確認する。よし、全力疾走開始!! 「待て舎弟。姉をスルーするとは、反抗期なのかな~?」 しかし回り込まれた。そして姉さんの攻撃。 柔らかく姉さんに抱き止められる感覚の直後、まさに空を飛ぶ感覚を味わった。 「あっはっはっは~。ほ~ら、フロントスープレックスだぞ~!玄関方向に行きたかったんだろ?」 ちょ、コレ洒落にならないって!辛うじて身体を反転させ、背中から受身をとることでどうにかダメージ軽減成功。 「…ぐはっ」 でも、やっぱり痛いものは痛い。床をのた打ち回っていると、姉さんにマウントをとられた。 腰を腹の辺りに擦りつけ、武道家とは思えない細く白い指が、俺の胸元を撫でる。 「なぁ大和~。最近退屈で仕方ないんだ。ということで、今度の日曜、どこかに遊びに行こう!」 あ~、最近、自分の事ばかりで姉さんたちと遊べてなかったかも。 でも、その日も用事で埋ってるし…。全く姉さん向けの用事じゃないから、一緒に行っても楽しくないだろうし。 「…ゴメン、姉さん。大事な用事があるんだ」 実際、某政党幹部が参加予定のタウンミーティングが七浜の会場で予定されている。 閣僚経験のある大物だけに、以前から彼の話は聞いておきたかったし。 「…そっか。なら仕方ないな」 こういう時の姉さんは、結構聞き分けが良い。それでも、どことなく、姉さんはしょんぼりと帰っていった。 …その内、埋め合わせしないとな。 }} #pre{{ 497 名前:龍虎乱舞2[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 01:21:10 ID:ZV95YCN30 その人物とは、川神駅でばったり出会った。 「あー大和君ー!久し振りー!」 穏やかなな笑みを浮かべつつ激しく手を振るという中々器用な挨拶を寄こして来る美女。 「おー。辰子、久し振り」 現在、川神院で修行の板垣辰子であった。 「うん。お散歩と食材の買出しー。あ、大和君も一緒に行くー?」 行くー?と形こそ疑問系だが、彼女の腕は既に俺の既に絡まっており、豊満な胸もしっかり押し付けられている。 …でも悲しいけど、これから用事なのよね。 「…ゴメン、悪いけど」 姉さんの誘いを断ってまでの、社会勉強なのだ。 「…そっかー。なら仕方ないよね」 最初に挨拶してた時の2割程度のテンションまで落ち込んでしまった。 あまり川神院に顔出してなかったし、彼女にも、また会いにいかないとな…。 ................................................................................................................ 直江大和が講演に耳を傾けているその頃…、ため息をつきつつ川神の街を徘徊する、自称一人の美少女。 「あ~暇だ~。最近、大和の付き合い悪いし。…そりゃアイツの目が力強くなっているのは良いことだが…。 …でも舎弟の癖に、私より遠く先しか見てないなんて…。…生意気だぞ。…ハァ」 割とテンション低めなせいか、似たような様子の人物の様子に気付いていない。 「あー大和君大和君大和君……はぁ」 武道の達人同士には珍しく、衝突直前にお互いの姿を視認しあった。 「ぬ?…辰子か」 「あー…百代さん?」 互いに視線を交わすものの、漏れるものは闘志ではなくため息。 「…なんか元気なさそうだねー百代さん」 「…ハァ。まぁ色々あってな」 「それならお茶でも奢るよー。川神院からお給料貰ってるし」 「すまないな。…はぁ」 }} #pre{{ 498 名前:龍虎乱舞3[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 01:23:27 ID:ZV95YCN30 憂いを帯びた少女二人。甘味処で甘いものでも食べて気を紛らわす事にした。 「ここの豆大福も悪くないけどねー。…はぁ」 「旨い…が、気分が乗らないと今一つだな」 「…甘酒も美味しいって話だから、飲んでみるー?」 酒粕を使わず、麹から作られた優しい甘さの甘酒。 しかし、多くの参拝者たちの喉と心を潤わせてきたでも、二人のテンションを回復させることはできなかった。 そして本格的な酩酊が必要と判断した彼女達は川神水をオーダー。 数分後、憂いを帯びた美少女達はどこかに吹っ飛んでいた。 「しっかし大和のやつけしからんな!」 「そーだよー。大和君、けしからないよー」 「全くなんだアイツ生意気だぞ!美少女の私が誘ってるんだぞ!!」 空いていく空瓶は一本、二本からダース単位、やがてケース単位に以降するまで、大した時間は必要なかった。 その頃には、美少女達は姿を消し、二人の酔っ払いが管を巻いていた。 「百代さーん。…いっそ大和君、襲っちゃおうかー」 「乗った!くくく。犯っちまおう。啼かねば犯せ、ホトトギス…だな」 やがて酔っ払いは、獲物を狙う二匹の捕食者(プレデター)に進化していた。 酔っていた瞳は、煌々とした鋭い光を宿らせている。 ................................................................................................................ 今日の講演は、収穫が大きかったと正直思う。 国を動かす為には、政治家か高級官僚、もしくは財閥トップの地位を得なければ大した影響力を持てない。 地盤、看板、鞄も無く、財閥の地位は九鬼が固めていくだろう。 ならば俺は、霞ヶ関から人脈を作って行き、国政を目指していくのも悪くない。 そうなると来年の大学受験、更には公務員試験と挑戦するべき目標も見えてきた。 }} #pre{{ 499 名前:龍虎乱舞4[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 01:27:14 ID:ZV95YCN30 そんなことを考えながら部屋に戻ると、剣歯虎と龍が居た。 …これはキツイぞ。某ギャルゲーに例えると爆弾でも爆発したか?…しかも二人セットで。 静粛に、かつ可及的速やかにこの場を離れなければ…。 今度はドアを閉め施錠して回れ右をして、全力で玄関目掛けてダッシュする。 …しかし、やっぱり回り込まれた。 「大和ぉ。最近お前、冷たいぞぉ。んちゅ」 「そーだぞ大和君ー。ぺろぺろ。んー大和君分補給ー」 正面から拘束してくる姉さんと、後ろを固める辰子。 両サイドからの柔らかい感触と唇を重ねられる感触、さらに耳裏を舐められる感触に、変な気分になりそうだった。 「…大和。今日はお前を抱きに来た」 「寂しかったんだぞー。…今夜くらい、一緒に過ごしてよ」 俺の中で何かが切れる音。多分、理性とかその類義語あたり。 正面に陣取っている姉さんを右手で抱きしめながら押し倒し、左手で辰子も一緒に巻き込む。 彼女達は全く抵抗しなかった。 それから数時間後…。俺の部屋は雌の匂いで充満していた。 5回ほどイカせた辰子は布団の上で必死に息を整えており、今、俺の相手をしているのは百代。 「や、大和ぉ!!…お前に、一つ、約束してほしっ…い!」 「何だ?…っ姉さん」 姉さんの乳首を責めつつ胎内を掻き回しているとき、喘ぎ声交じりに姉さんが声をかけてくる。 …真剣味を帯びた声。ただの睦言ではないのだろう。 「お前が、…高みを目指してっ…歩き出したことは、理解している。んっ!進む先は、きっと私達よりも、高くて遠い場所っ」 「…ああ!百代と、出会った頃の、約束!俺は、取り戻した!だから!俺は進む道を、もう迷わない!!」 腰の動きを加速させ、姉さんを絶頂に導く。 「ぅぁあああああ!!!」 獣じみた嬌声を上げながら、姉さんの身体は痙攣し、やがて弛緩してゆく。 「……それでも、それでも…ずっと一緒…だぞ」 祈るように呟きながら、さっきまで辰子が横たわっていた場所に吸い込まれるように倒れこむ。 }} #pre{{ 500 名前:龍虎乱舞5[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 01:31:42 ID:ZV95YCN30 どうやら辰子が復活して、スペースが空いたらしい。 「大和君…。君がどんな未来を選ぶとしても、私達は川神で待ってるから」 横から優しく抱きしめてくれている辰子に向き直り、深く口付けを交わす。 しっとりと潤っている秘所を弄り、漏れる喘ぎ声をより強いキスで押し殺す。 「ん”~~~~~」 おもむろに唇を離し、彼女の決意に俺の信念を返す。 「俺の生きる場所はこの国、そしてこの街だ…。 暫くこの街を出ることがあるかもしれないが、俺は必ずここに帰ってくる」 街をでる…。この言葉に少し悲しそうな、でも柔らか微笑みを浮かべる辰子。 そんな表情もやがて恍惚に蕩けてゆく。 ................................................................................................................ やがて朝日が差し込む頃…。姉さんと辰子は俺の腕を枕に眠りに落ちている。 俺もまどろみに身を委ねようとした時、静かにドアが開く音。 …施錠してたハズなのに。 「大和、朝……だ、…よ?…げぇっ!モモ先輩!!」 猛禽類の幼馴染というヤツは怖い。奇襲をかけるつもりだったかノックなしかつ控えめな声で入ってきた京。 しかし、そのうろたえ具合は伏兵に出くわした魏の丞相そのもの。 されど次の瞬間には闘志溢れるサージェントに変貌していた。…よく訓練されている。 「作戦変更!!潜入上陸作戦に失敗したならば、強襲上陸作戦に挑むまで!!ガンホー!!」 く、当方には迎撃の用意なし…。 跳躍しつつ脱衣‐いわゆるルパンダイブ‐を披露しながら飛翔してくる京に対し、俺は、なす術が無かった。 そして結局、姉さんと辰子が目を覚まし、4Pが始まるのも時間の問題だった。 <了> }}