***ハーレム #pre{{ 441 名前:ハーレム・1[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 01:28:19 ID:808H/MRz0 「なー大和ー」 「んー?なに姉さん」 秘密基地でダラダラと時間を過ごす俺と姉さん。 最近は、こんな平和な時間が続いていた。 この質問が飛んでくるまでは。 「ハーレムって、どうやって作ればいいかなー」 「ぶほぁ!?」 コーヒー吹いた。 「あーあ、きったないなー、ちゃんと拭いとけよ」 「ゴ、ゴメン……って、いきなりなんなの一体!」 「だからー、ハーレム作りたいんだ私はー」 「はぁ……もう似たような空間は形成されてるじゃん。昼休みの屋上とか」 「アレはアレでいいんだが、ちょっと健全なんだよな。 もっとこう、ねーちゃんたちとエロいことしまくる、本格的なのを作りたいんだよ」 壊れてるなぁ、いろいろと。 最近は武道の対戦相手が現れなくて、欲求不満なんだろうが そんな欲望の解消法は舎弟としては困る。 「とりあえず、俺をイジって気を紛らわせるがいいさ」 「ほーう。いいのかー?好き放題イジっちゃうぞー?」 }} #pre{{ 442 名前:ハーレム・2[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 01:31:20 ID:808H/MRz0 む、今日の姉さんはちょいテンパってるか? 姉さんが指をワキワキさせながら近づいてくる。 が、その指が俺に触れるか触れないかのところで バン!と音を立ててドアが開いた。 「ストーップ!それ以上は独占禁止法違反ッ!」 訳のわからんセリフとともに京、登場。 姉さんは動じる様子を見せないが たぶん気で京が来るのがわかってたので 止められるのを承知の上であんな行動をとったんだろう。 と思ったら。 「おーす京ー。一緒に大和イジろうぜー」 「了解!」 「ちょ、さっきは止めたじゃん!」 「独占じゃなければおk」 なにそれ。ワキワキと迫る指が二組に増えた。 「……これ、俺がハーレムなんじゃね?」 「む?」 姉さんのワキワキがとまる。 「だって、俺が両手に花なわけじゃん?これじゃ俺がメインのハーレムでしょ」 }} #pre{{ 443 名前:ハーレム・3[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 01:38:06 ID:808H/MRz0 「むむ……じゃあ、私は大和をイジりつつ京もイジる。 ふふん、これで私のハーレムだなっ!」 変に対抗意識を刺激してしまったかもしれない。 「私は大和がイジれればそれだけでハーレムだよ」 なんか変形三すくみだ。というか、俺イジられるだけか? それは男としてどうなのよ。 「お、俺だって姉さんや京イジっちゃうもんね!」 俺も指をワキワキさせてみる。3人でワキワキ。 はたから見たら、ただの変な人たちだ。 「お、な、生意気だぞ弟のくせに!」 ややたじろぐ姉さん。ワキワキは効果があったようだ。 「イジってイジってー!」 だが京には逆効果だった。ずずい、と迫ってきて…… むにゅ。 「おおう!?」「あふぅ」 ワキワキさせ続けていた俺の指が、京の胸をわしづかみに。 あー、いつも押しつけられたりしてるけど こうして揉んでみるとやっぱり胸あるな京は。 うむ、これはいいものだー……ってそうじゃねえ! }} #pre{{ 444 名前:ハーレム・4[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 01:42:20 ID:808H/MRz0 「ちょ、こら離れ……て……?」 むにむにむにむにむに 京の指が俺の股間でワキワキしていた。 何時の間に!? 「ハァハァ……ここか?ここがええのんか!?」 「それオッサンとかが言うセリフだから!」 京の胸から手を離し、俺の股間をさする京の手を押さえる。 するとその手を掴み返され、胸に誘導される。 「ハイここ」 「ここ、じゃねえっての!」 それからは京と、まるで拳法の組み手のように 手を取ったり取られたり揉んだり揉まれたり。 が、川神院でも修行をしているという京が相手では分が悪い。 「むむむむむ……」 「姉さん、うなってないで京止めて!」 「うるさい、京ばっか触ってるくせに!」 「……は?」 「私のこともイジる、とか言ったくせに、全然何もしないじゃないか!ツマラン!」 }} #pre{{ 445 名前:ハーレム・5[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 01:45:22 ID:808H/MRz0 ……これもジェラシーなのか それともハブられてすねてるだけなのか どっちかわからんが、どっちにしてもキケンっぽい。 「せっかくハーレムへの第一歩を踏みだしたと思ったのに! ただ見せつけられてるだけじゃないかコレ!」 「……だったら、モモ先輩も大和をイジればいい」 「や……やってやるさー!イェー!」 「いや待て。待ちなさい。落ちついて……!」 「もう遅い!川神流奥義!痺れ河豚!」 「なんだその必殺わばばばばばばばばばば!?」 ガッシと俺の股間を掴んだ姉さんの手からなんかビリビリががががが!? 「教えてやろう!気の力を電気エネルギーに変え 掴んだ相手を痺れさせる、川神院の奥義の一つだ!」 「あばばばばばかなぁっ!?」「モモモモモ先輩、わわわわ私まで痺れてるるるるるるるぅぅ!」 「どーだ、指でワキワキするより痺れるだろう!」 「こここここうなったら!」「ははははは反撃っ!」 俺と京が、全身の痺れに耐えながら姉さんに手を伸ばす。 「なに……ちょ、触るなあああああああああああ!?」 }} #pre{{ 446 名前:ハーレム・6[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 01:49:25 ID:808H/MRz0 気がついたら、3人ともソファでぐったり。 「……この奥義、いまいち使えないな。自分にも電気が来ちゃうとは思わなかった」 使える使えない以前に、あのネーミングはどうかと思う。 「で……これ、どうするのさ」 3人で顔を見合わせる。 「……誰か来る前に何とかしたいね」 「……すまん、ちょっと遅かったようだ。ワン子が、ここに向かってきてる」 「えー!?」 「しょうがない、適当にごまかそう」 とか言ってるうちに、ワン子登場。 「やほー!……って、ええええええ!? な……なんで皆パーマかけてるの!?」 まあ、普通驚くわな。いきなり3人ともアフロへアーになってたら。 「……これからな、アフロが流行るらしいんで、ちょっと試してみた」 電気のせいで縮れたアフロ頭が、3つ並んで苦笑い。 「そ、そーなんだー……なんか、ハーレムの黒人みたいね!」 『ハーレムはもういいよ!』 }} #pre{{ 447 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 01:51:39 ID:808H/MRz0 終わり。絵は想像しない方がいいシリーズその2。 書きながら、俺ってバカだなぁと思った。 }}