***バカップル #pre{{ 83 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/09/20(日) 02:53:04 ID:pEkaQbSg0 まゆっち物投下します }} #pre{{ 84 名前:バカップル 1[sage] 投稿日:2009/09/20(日) 02:56:22 ID:pEkaQbSg0 「大和さんはなんと安らかに眠られてるんでしょう…」 ここは島津寮、大和の部屋。時刻はまだ朝も早く。 いつもなら京が色仕掛けで、大和をおこしに来ているところだが、京は実家に帰っている。というか寮の住人はここ数日各々の用事で出払っている。 それになにより、今日はデートだ。 「…しかし、ここは心を鬼にして起こさねばなりません」 早く起きられたほうが相手をおこす。前日にそう約束していた。 寮に誰もいないこともあり昨夜はお楽しみだったので、大和はいまだに布団のなかにいる。由紀江も、大和の部屋から鳴り響く目覚ましの音でようやく寝床から這い出してきたのだ。 「大和さーん。朝ですよ-」 身体をゆする。 かなり強くゆすっているので、首がガクン、ガクン、と揺れているが、いっこうに目覚める気配はない。 かといって、これ以上強く衝撃を与えることは由紀江にはばかられた。 「や、大和さーん、起きて下さいよぅ」 大和の首が心配になり、由紀江は手を止める。 「あぅぅ……」 「(…ふふふ)」 じつは、大和の目はとっくに覚めていたりする。 由紀江の困った顔が見たくて、寝たふりを続けていたのだ。 「(途方にくれる姿も可愛いぜ!! 由紀江!)」 }} #pre{{ 85 名前:バカップル 2[sage] 投稿日:2009/09/20(日) 03:00:07 ID:pEkaQbSg0 「えいっ!」 今度はくすぐりはじめる。 「(だが甘いぜっ。姉さんの過剰なスキンシップもといくすぐり責めで耐性ができている!)」 「や、大和さぁん」 心の中で、グッ、と親指を立てる。 「うぅぅ……」 「(流石に可哀想になってきたが、……だが、しかし、ここで撤退するわけにはいかないっ!)」 焦らせば焦らすほど、待てば待つほど、見返りというのは大きいものだ。 「すぅぅ。はぁっ」 呼吸を整える由紀江。 「…失礼します」 大和に馬乗りになる。 「(何だ?)」 由紀江の顔が近づいてきた。薄く開けていた目蓋を閉じる。 距離はほとんどないらしい。 鼻孔をくすぐる甘い吐息とかぐわしい匂い、それと人肌の暖かさを間近に感じる。緊張しているのか呼吸はわずかに荒い。 鼻が摘まれた。 「(鼻と口を塞ぐつもりか。なかなかクレバーな手だな)」 「んっ、大和さんっ……、はむっ、ちゅっ」 唇が触れた。 不意の口づけに、思わず目を開けてしまいそうになる。手の平で塞ぐとばかりに思っていた。 }} #pre{{ 86 名前:バカップル 3[sage] 投稿日:2009/09/20(日) 03:03:34 ID:pEkaQbSg0 舌が口蓋に伸びてくる。くすぐるように舌先で歯の裏側に沿わせる。大和の舌をぬめぬめと絡め取る。 苦しくなってきたのか、大和は、ほどなくして今まさに目が覚めたかのように目を開いた。 「ちゅぱっ、くちゅ、…ちゅっ、ちゅ」 「(やっぱりムッツリだなぁ)」 目を閉じている由紀江。行為に夢中になっているのか、大和に気づいた様子はない。 そろりそろりと、手をお尻に伸ばす。 「んぁッ」 びくりと体が震えた。 「おはよう」 由紀江はあわてて距離をとり正座をする。 「お、おはようございます」 恥ずかしかったのか、由紀江の顔にはほんのりと赤みがさしている。 「あ、あのデスネ。こ、これは…」 「分かってる。由紀江がエッチな娘だってことは」 「誤解ですっ。…や、大和さんがどうしても起きないので」 「ありがとう、おかげで最高の目覚めだよ。……ただ、これと由紀江がエッチな娘だってこととは別だよ」 「うぅ…、ですからっ」 「口だって、手のひらで塞げば良かったんだしね」 「は、はじめはそうでした!」 由紀江は相当恥ずかしいのか、すぐにばれるであろう嘘をつく。 }} #pre{{ 87 名前:バカップル 4[sage] 投稿日:2009/09/20(日) 03:06:20 ID:pEkaQbSg0 「嘘はよくないなぁ」 「嘘ではないです。それでも起きなかったんです」 「だって、俺、由紀江が部屋に入ってきたときから起きてたし」 「……はい?」 「だから起きてたんだって。部屋に入ってきたときには」 その瞬間、由紀江の動きが止まった。 由紀江はみるみるうちに由紀江の顔が真っ赤になっていく。 「さぁ。続きをしようか」 「……あっ……、えぇと……」 「もう我慢も限界だっ!」 「きゃっ」 あっというまに上下が逆転する。 「まっ、待って下さい。今日は出かけるって」 「時間のことを心配しているなら問題はない。まだ時間はある。流石にいつもみたいに何回戦とはやらないしね」 由紀江が止めるより速く、手を下着の中へと滑り込ませる。 「……それに由紀江だって興奮したんだろ?」 由紀江のソコは、確かにじんわりと湿っていて、指を沿わすと、くちゅり妖しげな音を立てた。 「んっ…ふぁっ……はぁっ」 「もう、こんなに濡れてる。……可愛いよ由紀江」 反論はキスで封じた。 }} #pre{{ 88 名前:バカップル 5[sage] 投稿日:2009/09/20(日) 03:09:48 ID:pEkaQbSg0 ―――その後 確かに夜の回数に比べたら遥かに少ないが、元々回数の多い大和のこと。 二人が行為を終え出発の支度をするころには、当初の予定時刻を余裕で一時間以上オーバーしていた。 「やっぱり、遅れてしまいましたね。あ、いえ、大和さんを責めているというわけではないのですけど」 「大丈夫。安心してくれ。タイムロスはわずかだ」 「そうですよね。今日はまだ始まったばかりです」 「そういう意味じゃないんだな。これが。……テレビを着けてみようか」 「…これって」 「そうっ!!!」 ニュース番組の端にうつる時間表記は、居間や大和の時計と異なっていた。 「昨夜のうちに寮の中の時計を速めておいたのさ!」 携帯やテレビの時計で時間を確認した場合でも、目覚まし時計と携帯のアラームを部屋の外にまで届くようにセットしておけば、時間が早まっていようと、起こしにか、すくなくとも目覚ましを消しには来るだろう。 「そ、それは何故に」 「ふふふっ、きみぃ、言わずもがなだよぉ」 「へ、下手したら退学ものですよ」 「チッチッチッ、まゆっちは男の性欲がわかってないな。……男はなっ、上半身と下半身が別々の生き物なんだよッ!」 「男は狼なのですねっ!」 「そうだっ。だから、俺がふらふらと迷い込んできたウサギちゃんを食べてしまうのも仕方がないんだ」 「…大和さんにだったら食べられてもいいです」 「もー。可愛いなぁ! 由紀江は! (頭グリグリ)」 そんな感じでバカップルは今日もシアワセでした。 }} #pre{{ 89 名前:aerowa[sage] 投稿日:2009/09/20(日) 03:15:37 ID:pEkaQbSg0 以上です。 突っ込み所が多々ありますが、そこはご勘弁をw まゆっち可愛いよ。まゆっち。 }}